ラフティングとは

ラフティングとは、8人もしくは10人乗りの急流専用のボートに乗り込み、チームワークで激流を下っていくアウトドアスポーツです。

ラフティングについて

ラフティングの種類

ラフティングの種類
ラフティングの種類
ラフティングと言えば、一般的には、ラフティングツアーを指します。
経験豊かなガイドが、川の自然と激流を多くの方に安心して体験をしていただくツアーです。
分類としては、コマーシャルラフティングと呼ばれています。
日本でのラフティングツアーは、激しい流れがある四国吉野川や、群馬のみなかみ町(利根川)で始まったと言われています。 当時は、オーストラリアのケアンズで働いていた日本人ガイド達が中心となり、1990年代にスタートしました。 2000年頃には、知名度が上がり、埼玉長瀞、東京奥多摩、岐阜長良川、京都保津川といった中級レベルの河川でのラフティングも盛んになっていきました。

一方で、コマーシャルラフティング以外にも、プライベートラフティングやレースラフティングがあります。
プライベートラフティングは、1990年代から、大学探検部などが中心となっています。 大学探検部も、当初のラフティングは、未知の領域などに行くための手段でした。1990年頃から手段が目的化し、 ラフティングスキルの上昇や、後述するレースラフティングなどへと発展していきます。
ただ、完全なプライベート(個人)でのラフティングをする人は、今でも稀です。
理由は、ボートだけでも1艇30〜40万円ほどかかり、附属備品もいれるとそれなりの価格になり、さらに保管場所の問題も出てくるためです。

レースラフティングは、チームごとにスピードを競うラフティングです。「リバベン」と呼ばれる、日本リバーベンチャー選手権大会を中心に、1990年頃から盛んになっていきます。 当時は、大学探検部や一部ラフティングガイドが中心でしたが、2000年代からプロチームが発足し、国内のみならず、世界大会でも男女ともに優勝も含めた上位を占めるようになっていきました
また、2017年には、四国吉野川でラフティングの世界大会が行われレースラフティングの知名度が一気に上がりました。

ラフティングの装備

ラフティングの装備は、ボート、パドル、ライフジャケット、ヘルメット、ウェットスーツ、ウォーターシューズなどがあります。

ボート

ボート|ラフティングの装備 ボート|ラフティングの装備
ボート|ラフティングの装備
ラフティングのメインの装備はボートです。
ラフティングボートは通常のゴムボートとは異なり、急流仕様となっています。
急流仕様の主な特徴は3点あります。
  • セルフベイラー(自動排水機能)がついている
  • 前部(バウ)と後部(スターン)が反りあがっている
  • 材質が強化ゴム(樹脂)でできている
です。
ラフティングボートの構造上は船というより「浮き輪」です。
浮き輪なので大きい浮力があり、水が入っていたとしても、船底に空いている穴から、水がでていく自動排水機能を要しています。
2005年くらいまでは、自動排水のないラフティングボート(通称バケツボート)もよく見かけましたが、 中に水が入り満水近くなると、漕いでも進まず、回しても回らないコントロール不能に近い状態となってしまうため、近年では、バケツボートを見かける事もほぼなくなりました。

また、バウとスターン(ボートによってはバウのみ)が反りあがっているのも、ラフティングボートの特徴です。 反りあがる事によって、激流で波に当たる際も、ボート内に水が入ってくる量を減らし、水圧を受ける量を減らして推進力を高めるのです。

ボートの素材には、主にPVC(樹脂)とハイパロン(強化ゴム)があります。
PVCの方が薄く軽いのですが、岩に当たった際に破れやすいのもPVCです。
空気を圧力をかけて入れるため、一度壊れた後の修理は難しいです。ただ、破損個所にもよりますが、ピンホールから5cmくらいまでの裂傷ならば素人でも修理可能です。
専用の溶剤として、接着剤(グルー:PVCとハイパロンで全く別物)、凝固剤(ハードナー)、下塗り材(プライマー)が必要です。 道具としては、刷毛、ローラー、紙ヤスリ、10kg程度の重し、ヒートガンなどが必要です。

ボートには、Dリングとアウターライン、バウライン、可能であればスウォートラインの設置などが望ましいです。

ボートのメーカーには、国内ではアキレス、海外では、NRS,Zebec,Hojoなどがあります。

ボートを膨らますために、ブロワー、ハンドポンプなども必要となります。

ブロワーはRYOBI、ポンプはCarlsonがお勧めです。

ギア

ギア|ラフティングの装備
ギア|ラフティングの装備
ギア|ラフティングの装備
ギア|ラフティングの装備
ギア|ラフティングの装備
ギアには、チームギアと個人ギアがあります。
チームギアは、スイープキットと呼ばれるレスキュー装備やファーストエイド、個人ギアは、ヘルメット、ライフジャケットなどです。
チームギア例
  • レスキューギア
    10mm×40mのスタティックロープ、7mmプルージック×2、カラビナ×4、プーリー×2、1インチ×7mのウェイビング×2など
  • ファーストエイド
    三角巾、包帯、ガーゼ、絆創膏、はさみ、ピンセット、爪切り、ティッシュ(ドライとウェット)、ポイズンリムーバー、消毒液、水、骨折固定具など、
個人ギア例
  • ヘルメット
    急流専用のヘルメットが必要です。水圧を受けづらい形状、多くの急流用ヘルメットには水圧の逃がすための穴があります。
  • ライフジャケット
    川のグレードに合わせた浮力のあるライフジャケット。 川に落ちた場合、カヤックなどとは違い、つかまる浮力がパドル程度しかないため、ラフティング用のライフジャケットは大きい浮力が必要です。
    ガイドやリーダー用には、クイックリリースハーネスやカウテールなどの救助パーツがついているものが適しています。
  • スローバッグ
    袋の中に水に浮くロープが入ったレスキュー道具です。
  • フリップライン
    2m〜5m程度のウェイビングテープにカラビナをつけた道具。ボートがひっくり返った時に使います。
    ボートの係留時やレスキュー活動時のアンカーとしてなど、使用の幅は大きいです。
  • カラビナ等
    川で使うカラビナは、基本、環つきカラビナを使います。環なしカラビナは、流された際にロープに絡むなどするリスクが高いです。
  • リバーナイフ
    レスキュー時に使うナイフで、ロープを切ったり、場合によってはボートを切り裂くために使います。
    緊急時に使えるように、ライフジャケットのナイフホルダーなどすぐに取り出せる場所にセットしておく必要があります。一方で怪我の原因にもなるので置き方に注意する必要もあります。
    また、銃刀法違反にならないように、刃渡りの長さなどに注意する必要があります。(法律上、刃渡り6㎝を超えるものは携帯できません。)
  • ホイッスル
    川では瀬の音などで声でのコミュニケーションが難しい場合があります。ホイッスルとボディランゲージを使ってコミュニケーションを取る場合が多いです。
    特に、レスキュー時などに必要になる重要な道具の一つです。

ウェア

ウェア|ラフティングの装備
ウェア|ラフティングの装備
  • 適切なウェア
    季節や水温に合わせたウェアは重要です。
    雪解け時には、ドライスーツが5mm程度のフルウェットが必須ですし、通常シーズンでも2〜3mm程度のウェットスーツ装着がお勧めです。 ただ、真夏の場合は脱水症状を起こすことを考えると、ウェットスーツなしの軽装の方が適している場合もあります。
  • 適切なフットウェア
    川へのアクセスだけではなく、万が一のレスキューのためにもフットウェアは重要です。
    基本的には足にしっかりと固定されていて脱げないものが必要です。
    特にリーダーやガイドは岩場で走り回れるしっかりとしたグリップのあるソールと、できれば、しっかりと爪先がカバーされているものがお勧めです。
    爪先は出ますが、スポーツサンダルであれば、「chaco」のソールが強化されたものを着用するガイドスタッフも多いです。

ラフティングツアーについて

ツアー参加の前に

ラフティングに準備する者
ラフティングに準備する者
まずは、ラフティングに行く日程と、行きたい河川を決めましょう。
決まれば、出発地点から現地までのアクセスを調べましょう。
車であれば、移動予想時間をGoogleやNavitimeで調べ、駐車場の有無を確認しましょう。 事故渋滞や車の故障などもあるので、時間には余裕を持ちましょう。
電車であれば、まずは時刻表、そして、駅からの送迎があるのか、またその予約が必要かどうかも調べましょう。

ほとんどのラフティングツアーは事前予約制となっています。ですので、インターネットなどでラフティングの予約をしましょう。
日程やコースを間違えると当日参加ができなくなるので、しっかりと確認して予約しましょう。

前日までには、必要な持ち物をラフティングツアーのページでしっかり確認しましょう。
一般的に必要なものは、水着・タオル・濡れてもいい靴です。
ビックスマイルのラフティングツアーの持ち物は、こちらのページに詳しく記載していますので、ぜひご確認ください。

ラフティングの持ち物、服装・格好のまとめ

ツアー当日

ラフティングに参加前
ラフティングのツアー当日、10分前には到着するようにしましょう。
そして、トイレを済ませる!←これが大事です。
ラフティングは水辺のアクティビティなので、体温が奪われます。そうすると生理的にトイレに行きたくなります。
ただ、自然の中にはトイレがありません。ですので、事前にトイレはしっかりと済ませておきましょう。
集合時間になれば、ツアーの流れの説明や、書類の記入、着替えと進んでいきます。その後は、ツアーの流れに沿って、思いっきりラフティングを楽しんでください!

ラフティングができる場所

日本でラフティングができる場所

日本には数多くのラフティングスポットがあります。

北海道

北海道でラフティングができる場所
尻別川
激流度 春★★★ 夏★★
ニセコを拠点に体験できるラフティング場所となります。羊蹄山の周囲を流れる尻別川は雪解け時期に水量が増え、パワーのある春のラフティングコースが楽しめます。 雪解け以外の時期は水量も落ち着き、夏コースとなるとゆっくりと大自然の中を流れるラフティングとなります。
鵡川
激流度 ★★★★ 
富良野やトマムに近いラフティング場所です。鵡川は、北海道で一番激しいと言われる川です。雪解けの4月下旬から5月中旬が特に激しくなります。岩場が多く落差の大きい落ち込みが多いのも特徴です。 雪解け時期は水温はかなり低いので覚悟していきましょう。
他に豊平川、阿寒川などでもラフティングができます。

関東・東北

関東・東北でラフティングができる場所1
関東・東北でラフティングができる場所2
みなかみ(群馬)
激流度 春★★★★★ 夏★★
  日本三大暴れ川「坂東太郎」利根川でのラフティングです。谷川岳から流れ出る利根川の水流は、ゴールデンウィークから6月にかけての雪解けの時期は、日本トップクラスの激しい時期となります。 ハイウォーターの「竜ケ瀬」は最高です。夏場は川の水量が少なくなるものの、緩やかな自然を楽しめるコースとなり、別世界のラフティングを楽しめます。
長瀞(埼玉)
激流度★★★
関東で一番多くのお客様が集まっているであろうラフティング場所です。激しい急流と緩やかな流れのバランスがとても良い荒川を下ります。 首都圏から日帰りでアクセスでき、初心者から楽しめるお手軽なコースが魅力です。また開催場所の秩父・長瀞が観光地という立地となり、 日本で最高気温を叩きだした埼玉県熊谷市に近く、暑い時に冷たい水の中で楽しめる人気のラフティングスポットです。国指定天然記念物「岩畳」を間近で眺めつつ、「セイゴの瀬」「小滝」「二股」などの激流を楽しめます。
奥多摩(東京)
激流度★★★
奥多摩方面から流れ出る多摩川の上流部分でのラフティングです。東京駅から電車でのアクセスがいいので、夏場を中心に首都圏のお客様を中心に賑わう人気のラフティングスポットです。 青梅市内に向けて御嶽渓谷を下るコースで、特に、序盤の激流続きからの「三つ岩の瀬」は、スリリングです。その後も「タテチン」「ミソギ」など数多くの激流を楽しめます。
他に、鬼怒川、最上川などでもラフティングができます。

中部・北陸甲信越

中部・甲信越でラフティングができる場所
長良川
激流度★★★
中部地方のラフティングスポットと言えば、ダントツの人気を誇るのが長良川のラフティングです。 名古屋・岐阜からの車のアクセスが良く、都会に近いのにも関わらず水質は日本トップクラスです。日本三大清流の一つと呼ばれています。 午前コースと午後コースで異なるコースを下りますが、「三段の瀬」「ケムシの瀬」など激流も多数あり、迫力あるラフティングが楽しめます。
天竜川
激流度★★
長野県南部の飯田市周辺が天竜川のラフティングスポットです。岩場や落差は少ないものの水量が多い河川のため、長距離のラフティングを楽しむ事ができます。
他に、犀川、黒部川などがあります。

関西

関西でラフティングができる場所
関西でラフティングができる場所
保津川
激流度★★★
関西で一番お客様が来られるラフティング場所です。京都駅から電車で30分、2駅行けば日本有数の観光地「嵐山」なので、ラフティングと観光をセットで楽しめるラフティングスポットとなります。 ラフティングコースは、家が一軒もない保津峡渓谷を楽しみながら下っていきます。「小鮎の滝」や「大高瀬」なども含め10以上の激流があります。 サルや鹿などの動物もよく現れ、河川沿いを走るトロッコ電車も非日常感を盛り上げてくれます。季節ごとの風景を楽しめるのもおすすめポイントです。
奈良吉野川
激流度★★★
奈良県南部でのラフティングスポットです。下一口から五条市内がラフティングのコースとなります。奈良吉野川は下流部分は紀の川と名前を変えて和歌山市に流れ込みます。 ラフティングやカヤックで人気の河川です。四国の吉野川と名が被ることから、ラフティング業界ではに奈良吉野川と呼ばれています。
北山川
激流度★★★
和歌山県にあるラフティングスポット・・・とはいえ、北山村は全国唯一の飛び地のために周囲の町は全て和歌山県ではなく、三重県と奈良県という特殊な場所に位置します。 周囲の人口がかなり少ないため水質は抜群で、激流度も高めの場所です。自然が大好きな方にお勧めのラフティングスポットです。

四国・九州

四国・九州でラフティングができる場所
吉野川
激流度★★★★★
日本三大暴れ川「四国三郎」と呼ばれる吉野川は、世界屈指のラフティングスポットです。香川用水の都合上、夏(5月中旬〜9月中旬)に水量が多いというラフティングにとって最高の河川となります。 特に徳島県側の「小歩危コース」は、水量も落差も大きく、ゴールに近づくほど激しくなり、終盤の「曲がり戸の瀬」や「鮎戸の瀬」は、日本一と言っても過言ではない激流です。 一方で激流の間の流れは緩やかで、エメラルドグリーンの美しい吉野川で泳いだりゲームしたりと目いっぱい遊べます。ちなみに近くの大歩危温泉郷の泉質も最高です。
他に球磨川・仁淀川・那賀川など

世界でラフティングができる場所

世界でラフティングができる場所1
世界でラフティングができる場所2
アジア
観光地でもあるバリ島(インドネシア)が有名です。一般向けでそこそこの激しさがあります。一方で山岳国であるネパールには、数多くのラフティングスポットがあり、初心者から上級者まで楽しめます。 それ以外にもインドやブータンなどでもラフティングができます。
北アメリカ・南アメリカ
北米ではグレートキャニオンの河川であるアメリカのコロラド川が有名で、カナダのキッキングホース川なども有名です。 中南米では、チリのフタレフ川が有名で、コスタリカなどでもラフティングができます。
オセアニア
オーストラリアではゴールドコーストやケアンズのタリー川やバロン川が有名です。 ニュージーランドは北島ロトルアのカイツナ川やワイロア川、南島のカンタベリー地方のランギタタ川やクイーンズタウンのカワラウ川が有名です。
ヨーロッパ
ヨーロッパは、特に有名な場所は少ないですが、ほとんどの国の多くの川にラフティングがあります。 特に東欧はスロバキアなどを中心にレースラフティングが盛んで、川沿いの多くの町でレースラフティングチームがあります。
アフリカ
 世界で最も激しいと言われるザンベジ川(ジンバブエ・ザンビア)があり、世界三大瀑布のヴィクトリア滝のあたりとなります。 ザンベジ川以外でも、南アフリカのオレンジ川や、ウガンダのホワイトナイルなど世界屈指の激流の多くはアフリカにあります。

ラフティングの漕ぎ方

ラフティングツアーで使う漕ぎ方は、「前漕ぎ」「後ろ漕ぎ」「捕まって」「しゃがんで」などがあります。
この基本の4つを説明します。
ちなみに、難易度の高い川になると、「右よって」「左よって」「ジャンプ」「右前左後」「左前右後」などが増えていきます。

前こぎ

前こぎ
前漕ぎは、ボートを前に進める漕ぎ方です。
キーポイントは、体を使って深く漕ぐことです。パドルの黄色いヘラ(ブレード)の部分は、全て水中に沈めるイメージでしっかり漕ぎましょう。
また、体を使って漕ぐことも大事です。前傾姿勢となり、自分より1m程度前の水に60度くらいの角度で、水の抵抗をより多く受ける(キャッチ)ようにパドルを傾け、 パドルを後方に引くというより深く沈めるように漕ぐことが大事です。
漕ぎの後半は後ろ方向に引っ張る力も使って漕ぎます。
また、ボートにある程度のスピードがついてきたら、力いっぱい漕ぐよりも、多少、ブレードの着水面積が減っても、ボートや体を揺らさないで、早く漕ぐことが大事になります。
イメージ的には、漕ぎ始めはローギアで、スピードが出てきたらハイギアで漕ぐ感じです。
また、ラフティングはチームの力が大事なため、ボートの上のクルーの皆がタイミングを合わせて漕ぐことも大事となります。

後こぎ

後ろこぎ
後ろ漕ぎは、ボートを後ろに進める漕ぎ方です。
まずは、パドルのブレード部分を水につけずに、できるだけ後ろに持っていきます。
さらに後ろに持っていくため、体を外側に捻ります。
後ろ漕ぎは、てこの原理をつかって漕ぐため、支点とするために、パドルのシャフト(手で持つ棒)部分を腰に充てます。
ブレード部分を水に沈めます。この時、パドルが浮かないように、ブレードの黄色い部分は完全に水に沈めてしまってください。
漕ぎ始めるのですが、ここでキーポイントがあります。
体の捻りのみをつかって漕いでください。
少しでも手(腕)を使って漕ごうとすると、支点部分がはなれてしまいます。
常に支点部分は、腰につけたまま、体の捻り(の戻し)のみを使って漕ぐようにしましょう。

つかまって

つかまって
「つかまって」は、ボートから落ちないようにするための安全姿勢の一つです。
もう一つの、「しゃがんで」よりは落水リスクは多少高いですが、素早く対応がしやすいため、お客様に漕いでもらいたい時の安全姿勢によく使われる指示です。
まずは、体を内側に傾けて、Tグリップを握ったまま、内側の手をボートの底につけます。この時、Tグリップを離さない事が大事です。
次に外側の手で、パドルのシャフトの上側を通して、外側のロープを握ります。
この時、パドルのシャフトを脇(腕と横胸の間)で挟んで固定します。
クルーが飛び跳ねる激流でなければ、前を見て状況を確認します。

しゃがんで

しゃがんで
「しゃがんで」は、ボートから落ちないようにする安全姿勢です。
「つかまって」よりも、落水リスクが低いですが、この姿勢を取る場合や、次の指示に戻るまでに時間がかかってしまう指示でもあります。
まずは、Tグリップを離して、ボートの底に立てます。次にシャフト部分をしっかり股に挟んでパドルを固定して、ボートにしゃがみます。
次にボートの外側のロープ(跳ねる川では後ろのロープ)を握ります。また逆の手で、パドルを顔の前でなく左右のどちらかの肩の前に来るようにしっかりと持ちます。
跳ねる川では、顎を引いて、前の人のヘルメットの後頭部で顔面を打たないようにします。
※跳ねる川とは、落差が急で水量によって、クルーが前に吹っ飛ぶような状況を指します。四国吉野川でよくあります。

ラフティングの楽しさ

★★★
ラフティングの楽しさは、何と言っても、激流をチームワークで下っていく爽快感です。
それに加えて、途中でボートから下りて泳いだり、ボートを使ってゲームをしたり、大自然の景色やマイナスイオンで癒されたりと、 非日常の体験を楽しめます。
家族・友人・カップルなど、どんなグループで体験しても楽しいこと間違いなし!
仲間との絆が深まるラフティングは、一般の方はもとより、修学旅行などの学校教育としても注目を浴びています。